tutorialチュートリアルと使い方ガイド27分で読めます

Seedance 2.5の動画編集と延長:プロンプト完全ガイド

OmniArtでのSeedance 2.5の動画編集と延長。編集の基準となる動画を1本だけ指名し、編集範囲を狭く言い切り、変えてはいけないものを固定し、境界フレームをそろえる手順を解説します。

OmniArt チーム
Seedance 2.5の動画編集と延長:プロンプト完全ガイド

AI動画で最も高くつく癖は、すでに気に入っているクリップを作り直してしまうことです。照明は狙いどおり、演技も決まり、カメラの動きもようやく思いどおりになった。それなのに、小道具の色が1つ違うから、あるいはショットが3秒早く終わってしまうからという理由で、全部を生成し直す。作り直しは毎回、すでにうまくいっていたすべてを賭けたサイコロの振り直しです。

Seedance 2.5の動画編集と延長は、その癖を断ち切るための機能です。どちらもOmniArtの動画ワークスペースで使えます。Seedance 2.5を選び、すでに手元にある動画を渡して、最初からやり直す代わりに、その中の1点だけを変える、あるいは前後どちらかに時間を足す、という進め方ができます。

両方に共通する作法は同じで、しかも珍しいほど明示的です。編集の基準となる動画を1本だけ指名する。編集範囲を狭く言い切る。変えてはいけないものを書き出す。そして延長では、新しい内容を書く前に境界フレームを描写する。この4点を正しくやれば、モデルはプロンプトをショット再解釈への誘いとして扱わなくなります。

入力する前から固定されるもの

編集も延長も、アップロードした動画から設定を引き継ぎます。これは最初に触ったときに驚く点です。アスペクト比は選べませんし、編集の場合は長さも選べません。

タスク種別アスペクト比長さ
動画編集入力動画の比率を引き継ぎ、個別に指定できません入力とほぼ同じ長さを引き継ぎ、個別に指定できません。入力フレームの処理により最大0.3秒程度ずれることがあります
最初のフレーム/最初と最後のフレーム最初の画像の比率を使用します(最後の画像も同じ比率にしないと引き伸ばされます)指定できます
動画の延長入力動画の比率を引き継ぎ、個別に指定できません指定できます

実務上の帰結が2つあります。1つ目は、別のアスペクト比が必要でも、編集ではそれを得られないということです。それは画角を組み直す作業であり、動画のフレーム拡張ワークフローで別途扱っています。2つ目は、編集結果が元素材より1秒未満だけ長かったり短かったりするのは想定内の挙動だということです。多くはつなぎフレームの処理によるもので、生成の失敗ではありません。内容とイベントの順序は実質的に同じまま保たれます。

パート1:手元の動画を編集する

編集が扱うのは、すでに画面の中にあるものを変える作業のすべてです。被写体の差し替え、背景の置き換え、音楽ベッドの除去、写り込んだ不要な物の掃除などが含まれます。以下のパターンには1本の背骨が通っています。元動画を唯一の権威として宣言し、そのうえでモデルが即興を挟む余地がなくなるまで変更範囲を絞り込む、という背骨です。

編集プロンプトの基本パターン

書く価値のある編集プロンプトには、必ず5つのブロックがあります。重い仕事をするのは最初の2つです。どの素材が基準で、どの素材が単なる見本なのかをモデルに伝えます。

[Edit Goal]
Edit @Video 1. Within <the entire video or a specific time range>, <add, remove, replace, or adjust> <visual object, region, or audio category>.

[Source Video Role]
@Video 1 is the sole editing master. It defines <characters, scene, actions, composition, camera movement, occlusion relationships, audio, and event order>.

[Target Material Role]
@Image 1 or @Audio 1 defines <specified attributes of the target object or sound>.

[Edit Scope]
Modify only <object, region, time range, or audio category>.

[Content to Preserve]
Keep <visual content, motion, audio, and timing relationships that must not change> from @Video 1.

記入例です。時間を区切った照明の変更で、それ以外には影響を出しません。

[Edit Goal]
Edit @Video 1. Only from 4-7 seconds, change the cool blue light on the right wall to warm orange light.

[Source Video Role]
@Video 1 is the sole editing master. It defines the character, room layout, actions, composition, camera movement, audio, and event order.

[Edit Scope]
Change only the light color on the right wall and the area it illuminates. Allow the character's skin tone to respond naturally to the environmental light.

[Content to Preserve]
Keep the character's identity, clothing, expression, position, motion, room structure, camera movement, dialogue, and ambience from @Video 1.

ここでの編集範囲の働きに注目してください。意図した波及を1つだけ認め(新しい光に反応する肌の色)、それ以外はすべて拒否しています。許容する副作用を明示することが、モデルがそれを無視したり、逆に部屋全体を照明し直す口実にしたりするのを防ぎます。

被写体の差し替えとタイムラインの継承

物体の差し替えは、「唯一の編集基準」という宣言が本領を発揮する場面です。差し替え先の物体の参照画像には、頼んでもいない背景、構図、光の方向が付いてきます。禁じない限り、モデルはそのすべてを喜んで取り込みます。

被写体の差し替えでは5つ目のブロック[Timeline Inheritance]が加わります。多くの人が省略して、あとで後悔する部分です。

[Edit Goal]
Edit @Video 1. Replace only the yellow folding desk lamp with the white folding desk lamp in @Image 1.

[Source Video Role]
@Video 1 is the sole editing master. It defines the desk, books, hand movements, camera position, camera movement, occlusion relationships, and event order.

[Target Reference Role]
@Image 1 defines only the white folding desk lamp's appearance, structure, and material. Do not use the image's background, composition, or other objects.

[Edit Scope]
Keep exactly one white folding desk lamp throughout the video. Replace only the original yellow folding desk lamp. Do not modify the books, desk, hands, or background.

[Timeline Inheritance]
The white folding desk lamp inherits every appearance, lamp-arm rotation, hand occlusion, and exit of the original yellow folding desk lamp, including timing, path, and speed changes.
Except for the object or area explicitly modified above, keep all other people, props, scene content, camera movements, cuts, and event order from @Video 1 unchanged.

タイムラインの継承は、1文でこう言い切るものです。新しい物体は、古い物体が現れたときに現れ、動いた場所を動き、隠れたときに隠れ、退場したときに退場する。しかも同じタイミング、同じ経路、同じ速度で、という内容です。これがないと、差し替えた物体は遅れて出現したり、元の動線からずれていったり、元の物体が退場した瞬間を過ぎても残り続けたりします。

ヒント

個数を固定する一文は、それ自体を真似する価値があります。「動画全体を通して対象の物体は1つだけ」あるいは「動画全体を通して白い折りたたみデスクランプをちょうど1台に保つ」と書きます。重複は被写体の差し替えで最も多い失敗です。モデルは一部のショットで物体を差し替え、別のショットでは2つ目のコピーを足してしまいます。個数を明言すれば、そのどちらも防げます。

背景の置き換え

背景の置き換えは、被写体の差し替えを裏返したものです。シルエットが境界となり、その内側はすべて保護されます。

これを機能させるルールは、参照画像の役割を厳しく限定して読むことです。@Image 1が提供するのは、空間のレイアウト、素材、被写界深度、環境色、光の方向だけで、それ以外は何も提供しません。「画像内の人物や前景の物体は使わないでください」という一文を含めて、はっきり書いてください。

[Edit Scope]
Modify only the background outside the subject's silhouette. Do not modify subject identity, facial features, hairstyle, clothing, expression, position, size, or motion.

[Timeline Inheritance]
Keep the character actions and occlusion relationships from @Video 1. Except for the object or area explicitly modified above, keep all other people, props, scene content, camera movements, cuts, and event order from @Video 1 unchanged.

遮蔽の関係を保持リストに入れておくことは、見た目以上に重要です。手が体の前を横切ったり、椅子が被写体と重なったりする場面では、新しい背景も同じ前後関係を守る必要があります。そうでなければ、置き換えた背景はステッカーを貼ったように見えてしまいます。

音声の編集

台詞、言語、声、背景音楽、効果音は、互いに独立して、また映像とも独立して編集できます。構成は変わりません。話者または音の種類、加えたい変更、そして手を付けずに残す音を書きます。

Edit @Video 1. Remove only the original background music. Keep the character dialogue, lip sync, ambience, and action sound effects; preserve the visuals, camera treatment, and editing rhythm from @Video 1.

Edit @Video 1. Change <Presenter>'s spoken language to natural American English while preserving the dialogue content and speaking times. Keep all other character voices, background music, ambience, and visuals from @Video 1.

ここで際立つのはBGMの除去です。Seedance 2.5は話し声を残したまま背景音楽を取り除けますし、他のツールでたいてい破綻する部分、つまり画面上の字幕やその他の視覚要素も、その処理の間そのまま保持されます。おかげで「声だけのきれいな音声、映像は元のまま」が、音声ツールへの往復ではなく1回の生成で済みます。

Smart Edit、Edit with marks、Edit Video

関連する3つの操作画面があり、共通する定型は1つです。

操作画面内容
Smart Editテキストだけの編集。変更内容を文章で説明し、画面への描き込みは行いません
Edit with marksアップロードした動画向けの強化版Smart Edit。画面に矩形、ブラシ、注釈を描き込めます
Edit Video同じ注釈による編集を、生成済みの動画に適用するもの

通常のSmart Editは[Specific modification object/what] + [Action and change description] + [Effective time sequence]という形を取ります。注釈による編集では、その前にブロックがもう1つ付きます。

[Annotation tool and orientation] + [Specific modification object/what] + [Action and change description] + [Effective time sequence]

注釈のツールは矩形、線、矢印、テキスト、色付きの目印、そして消しゴムです。書き足りなくなりがちなブロックは向きの指定です。どのツールで描いたのか、そしてモデルがその内側と外側のどちらに作用すべきなのかを、両方書く必要があります。「赤い枠の内側で」「赤い矢印が指す領域を」「赤い線の左側で」「目印の点の位置で」といった具合です。これがないと、枠は曖昧なままです。ここを守れという意味なのか、ここを変えろという意味なのか、判断できません。

使いやすい動詞も覚えておきましょう。「Edit the xx in the video」、追加する、削除する、変更または置き換える、といった表現です。時間の指定も同じ息で明示してください。「0秒から8秒までを全面的に変更する」といった書き方です。

部分的な消去とショットの角度変更

作り直しを決める前に知っておく価値のある機能が2つあります。

部分的な消去と、痕跡を残さない除去。 ブラシや矩形で領域を指定し、その中身を取り除きます。モデルは背景を塗り伸ばすのではなく、物理と光の論理に従って補完します。そのため、隅に写り込んだ雑多なもの、通りすがりの人、もう要らない小道具は局所的な修正で片づきます。逆方向にも使えます。指定した位置への要素の差し替えでは、元動画のパースと空気感がすでに適用された状態で、新しい要素を同じ領域に置けます。

空間パースの変更。 モデルは元動画の3次元的な位置関係を読み取るため、すでにあるショットの角度を振り直せます。俯瞰、ローアングル、一人称視点のほか、「複数カメラの切り替えを固定の正面ショットに置き換え、人物と背景はそのまま維持する」といった指定も可能です。変更を通して比率とレイアウトの整合性は保たれます。演技を撮り直すことなく、無難で平板なテイクを演出の効いたテイクに変えられます。

パート2:手元の動画を延長する

延長は、最初からやり直さないためのもう半分です。30秒以下の生成結果はすべて延長でき、延長は積み重ねられます。入れ子人形のように結果へ足し続けて、連続した動画を最大60秒まで伸ばせます。アスペクト比は元素材に固定されたままですが、編集とは違い、長さは自分で指定できます

プロンプトのルールは1文で済みます。新しい内容を書く前に、境界フレームをそろえること。

前方への延長

前方への延長では、延長部分の最初のフレームが元動画の最後のフレームから続きます。そのため、まず最後のフレームから連続する状態を描写し、そのあとで次に起きることを書きます。

@Video 1 is the source video to extend forward.

Extend @Video 1 forward. The first frame of the extended segment directly continues from the last frame of @Video 1. Maintain continuity in <subject pose and orientation>, <prop position>, <background and spatial relationships>, <camera position and composition>, <lighting>, and <motion direction>.

Then, <describe the new action, event, camera treatment, or audio to add>.

Throughout the extension, maintain continuity in <character identity and clothing>, <key props>, <background layout>, and <axis of action>.
Keep each subject as the same continuous instance throughout: do not duplicate or split it, and keep the person's appearance or the object's number of parts stable.

記入例です。

@Video 1 is the source video to extend forward.

Extend @Video 1 forward. The first frame of the extended segment directly continues from the last frame of @Video 1. Maintain the same locked-off medium shot, the orange paper airplane's position and orientation, the classroom-window background, the afternoon lighting, and its movement toward the right side of the frame.

Then, the orange paper airplane continues gliding toward the right and exits the frame while the white curtain beside the window sways slightly. Keep the camera and classroom background in the state established by the source video's last frame.

後方への延長

後方への延長は、元動画より前の区間を作ります。まず何が起きるかを描写し、次に元動画の最初のフレームを、新しい区間の終了状態として明示的に定義します。

この後半を省くと失敗します。「そのあと元動画につながる」とだけ書けば、モデルには2通りの外し方が残ります。元動画に属するはずの人物や効果が前の区間に早く登場してしまうか、目標の状態に到達したあとも映像が変化し続けてしまうかです。

@Video 1 is the source video to extend backward.

Extend @Video 1 backward. Before the source video begins, show an empty establishing shot of the same glass greenhouse. Morning mist drifts slowly near the floor, the overhead shade rises gradually, and no people are present yet.

The last frame of the extended segment naturally connects to the first frame of @Video 1. Match the greenhouse's central aisle, planting tables on both sides, glass frame, soft morning light, and locked-off wide composition. At the end, the shade is fully raised, the aisle is empty, and the leaves still sway slightly.

参照素材を追加した延長

延長に画像や音声を持ち込む場合は、まず各素材の役割を定義し、そのうえで境界を制御するのは元動画だと明言します。新しい素材が補えるのは人物、小道具、音声までです。つなぎ目に対する元動画の最後のフレーム(後方への延長なら最初のフレーム)の支配権を、上書きしてはいけません。

後方への延長では特に、元動画が始まったあとにだけ登場すべき素材を名指しする行を1つ追加してください。

@Image 1 defines <Curator>'s facial features.
@Image 2 defines <Curator>'s dark blue work jacket.
@Image 3 defines <Wooden Display Case>'s structure and material.
@Video 1 is the source video to extend backward.

Extend @Video 1 backward. Before the source video begins, <Curator> walks to the workbench, picks up the closed <Wooden Display Case>, and opens its lid.

The last frame of the extended segment naturally connects to the first frame of @Video 1: <Curator>'s pose and orientation, the case's position and state, and the other characters' positions. Match the camera position and composition, lighting, and motion direction of @Video 1's first frame.

<Materials that should appear only after the source video begins> must not appear early in the backward extension.

素材の役割を名指しする技術は、このモデル全体が報いてくれる技術です。その側面についてはSeedance 2.5の参照素材プロンプトガイドでより詳しく扱っています。

延長で使う語彙と制約の言い回し

モデルは特定の用語によく反応します。意図を自分の言葉で説明するのではなく、「forward extension」「backward extension」「continuation」を使ってください。1本の長回しのように感じさせたいショット全体の延長では、制約の言い回しをそのまま書き足します。

Require natural extension, smooth movement connection, prohibit rigid cutting of the mirror, prohibit objects appearing out of thin air.

延長は分割した演出も可能にします。人物を10秒走らせ、それを確認し、次の延長でジャンプを指示する。1回の長い生成では失敗する複雑な動作も、確認済みの段階をリレーしていけば成功することが多くあります。

警告

境界フレームがつながるのは視覚的な水準です。ピクセル単位で同一になることはありませんし、どんなプロンプトでもそうはできません。つなぎ目の両側を確認したうえで、延長した区間を通して視聴してください。継ぎ目だけでなく、人物、小道具、背景、イベントの順序もすべて確認が必要です。延長区間の音量は元素材とわずかに異なる場合があるので、書き出し時にレベルをそろえてください。

OmniArtで始める

すでに気に入っているクリップを1本と、その中で間違っている点を1つ選んでください。OmniArtの動画ワークスペースを開いてSeedance 2.5を選び、そのクリップをアップロードして、5つのブロックを書きます。編集の目的、元動画の役割、対象素材の役割、編集範囲、保持する内容の5つです。続いて同じクリップで5秒の前方延長を実行します。新しい動作を書くより先に、境界フレームの段落を書いておきましょう。

生成2回で、編集と作り直しの違いは体感できます。そして「保持する内容」のブロックこそがテイクを救っている理由も見えてきます。今回のリリースで何が変わったのか、全体像はSeedance 2.5で何がリリースされたかをご覧ください。

画像、動画、音声、音楽の各モデルはすべて同じワークスペースにあり、クレジット残高も1つです。参照用の静止画、編集の一手、延長の一手が、3つのツールをまたぐのではなく1か所での3ステップになります。捨てかけたクリップを持って、作成ワークスペースから始めてください。

制作を始めますか?

AIで魅力的なコンテンツを生成しましょう

無料で始める