Nano Banana 2 Liteのプロンプトの書き方:高速で鮮明な画像を作るコツ
Nano Banana 2 Liteは速度と引き換えに余裕度を削ったモデルです。参照画像・解像度・プロンプト構成を調整して、フラッグシップ級の結果を高速に得る方法を解説します。

Googleは2026年6月30日にNano Banana 2 Liteを発表しました。gemini-3.1-flash-lite-imageは、Gemini画像ファミリーの中で最速・最安のモデルです。1K画像を約4秒、$0.034で生成でき、Nano Banana 2よりも約2.7倍高速でありながら、Arena.aiのText-to-Image ArenaではEloスコア約1,251で総合5位につけています。うまくプロンプトを書くコツは、劣ったモデルを補うことではなく、どのダイヤルが動いたのかを正確に把握することにあります。
メモ
本記事の執筆時点(2026年7月1日)では、Nano Banana 2 LiteはGoogle AI StudioとGemini APIでのみ利用可能で、まだOmniArtのモデルラインナップには登場していません。以下のプロンプトに関するセクションはすべて、Google自身のツールで直接作業する場合を前提に説明しています。最後のセクションでは、これらのテクニックのうちどれが、OmniArtで今すぐ使えるNano Banana 2に引き継げるかを整理しています。
Liteティアで変わるのは、速度と価格だけではありません。解像度は下がり、Google検索グラウンディングはなくなり、そして直感に反して、参照画像の上限はむしろ上がります。高速で鮮明な結果を得るには、どのトレードオフが自分の仕事にとって重要で、重要なトレードオフをどのようなプロンプトの工夫で補えるのかを理解する必要があります。
Liteティアで実際に変わること
| スペック | Nano Banana 2 Lite | Nano Banana 2 |
|---|---|---|
| API ID | gemini-3.1-flash-lite-image | gemini-3.1-flash-image |
| 生成速度 | 約4秒 | 約2.7倍遅い |
| 価格(1K画像) | $0.034 | Standard $0.067/Batch $0.034 |
| 最大解像度 | 1K(0.5K、1Kのみ) | 最大4K |
| 参照・オブジェクト画像 | 最大14枚 | オブジェクト10枚+キャラクター4枚 |
| Google検索グラウンディング | 非対応 | 対応 |
| Arena.ai Text-to-Imageランク | 総合5位、Eloスコア約1,251 | ここでは非公開 |
| OmniArtで利用可能か | まだ未対応 | 利用可 |
注目すべき数字が2つあります。Liteの1K画像あたり$0.034という価格は、Nano Banana 2のバッチティアの価格と同水準で、Standardティアの半額です。しかもそれは、バッチ処理のターンアラウンドではなく、リアルタイムの生成速度でのことです。また、予算重視のティアでありながら、Liteは画像が実際に使えるかどうかを左右する要素——キャラクターの一貫性、プロンプトへの忠実度、画像内テキストの読みやすさ——をしっかり保持しています。Google自身の位置づけは、この速度とこの価格で「品質に妥協はない」というもので、唯一の本当の上限は解像度だとしています。
このティアでも思考モードは既定でオンになっており、thinking_levelでminimalかhighかを制御できます。thinking_levelを高くすると、最終画像を生成する前に構図の中間テストが行われます。複数の要素が互いに整合している必要のあるプロンプトでは、その数分の一秒の余分な時間をかける価値があります。アスペクト比のサポートはファミリーの他のモデルと変わらず、1:1、3:2、2:3、3:4、4:3、4:5、5:4、9:16、16:9、21:9のすべてが利用できます。そのため、フレーミングは後付けで考えるのではなく、プロンプト自体に組み込むべきものです。
直感に反する部分:参照画像は減るのではなく増える
「lite」と名の付くモデルに対しては、すべてのダイヤルが控えめになっていると考えがちです。しかし参照画像に関しては、そのパターンが当てはまりません。Nano Banana 2 Liteは1回の生成につき最大14枚の参照・オブジェクト画像を受け付けます。これは、オブジェクト画像10枚とキャラクター画像4枚というNano Banana 2の上限よりも多い数です。
そのため、Liteは大規模な参照セットを中心とした案件にとって、本当に強力な選択肢になります。十数点のSKUを持つ商品ライン、衣装や小道具のバリエーションが多いキャラクターシート、複数のロゴロックアップをすべて一緒に登場させて一貫性を保つ必要があるブランドキットなどです。最高水準の解像度は諦めることになりますが、その代わりに、複数参照の生成がそもそも成立するかどうかを左右する入力タイプについて、余裕を得られます。10枚を超える参照画像が必要で、4K出力を必要としない案件であれば、Liteは妥協ではなく、より適したツールです。
このティアに合ったプロンプトテンプレート
Nano Banana 2 Liteに関するGoogleのガイダンスは、Gemini画像ファミリー全体の応答特性と一致しています。豊富で具体的なディテールは制御力を高め、テンプレートに基づいた構成は、緩いキーワードの羅列よりも優れた結果を生みます。以下の5つの要素で、ほとんどのブリーフをカバーできます。
[Shot type] of [specific subject with descriptive detail], in [setting],
lit by [lighting direction and quality], shot from [camera angle / lens
characteristic]. [Style descriptor: medium + visual qualities].
何かを送信する前に、チェックリストとして順番に確認していきましょう。
- ショットタイプ — クローズアップ、商品の四分の三アングルショット、広い状況説明ショットなど。フレーミングをモデルの推測任せにしないこと。
- 被写体 — 一般的にではなく、具体的に。「人物」よりも「小麦粉が腕についた34歳の陶芸家」のほうが、常に良い結果を生みます。
- 設定 — どこで、いつなのか。重要な意味を持つ背景の要素も含めます。
- 照明 — 方向、質、色温度。「左からの柔らかい窓明かり」は、「頭上の強い蛍光灯」とは異なる画像を生み出します。
- カメラアングル・レンズ — 目線の高さかローアングルか、35mmかマクロか。これは、多くのプロンプトが評価している以上に、構図に大きく影響します。
- スタイル要素 — 求める媒体(写真、水彩画、3Dレンダーなど)と、視覚的な質感(フィルムグレイン、光沢のあるスタジオ仕上げなど)を明示します。この要素こそが、一連のバリエーション同士の一貫性を保つ鍵になります。
これは、どのGemini画像ティアでも通用する同じ構成です。違うのは、1回の生成が約4秒しかかからないため、1つのプロンプトを手作業で細かく調整するのではなく、テンプレートの1つの要素だけを変えて5〜6回実行し、その中から最良の結果を選ぶという余裕があることです。
試してみたい5つのプロンプト
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商品ヒーロー、単一参照。 「マットな白セラミックのスニーカーを、スレートグレーの台座に乗せた四分の三アングルの商品ショット。左上からのソフトボックスのキーライトと、背後からのかすかなリムライト。50mmマクロレンズ、浅い被写界深度、エディトリアルな商品カタログのスタイル、小道具なし。」$0.034、約4秒/枚という条件なら、10パターンのアングルバリエーションのコストは、より遅いモデルでの1回の修正サイクルよりも安く済みます。
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複数参照の一貫性、14枚の上限をテストする。 「添付の参照セットを使い、参照画像に合ったポーズと照明で、同じキャラクターの四分の三アングルのスタジオポートレートを生成してください。顔立ち、衣装、カラーパレットは参照画像と完全に同一に保ち、背景だけを暖色系グラデーションのスタジオ背景に変更してください。」これはまさに、Liteが持つ参照画像の余裕のために作られた仕事です。
-
エディトリアルポートレート、
thinking_levelをhighに。 「工房にいる年配の弦楽器職人の、自然な雰囲気のエディトリアルポートレート。埃っぽい窓越しに差し込むゴールデンアワーの光、85mmレンズ、浅い被写界深度、自然なフィルムグレイン、ドキュメンタリー写真のスタイル。」複雑なシーンでは、thinking_levelをhighに上げることが効果を発揮します。これだけ多くの要素を整合させる必要があるブリーフでは、構図の中間パスがその手間に見合う働きをします。 -
手早いソーシャル向けバリエーション、
thinking_levelをminimalに。 「大理石のカウンタートップに置かれた抹茶ラテとリネンのナプキンのフラットレイ。頭上からの柔らかい日光、真上からのアングル、ミニマルな美学、くすんだパステルカラーパレット。」大量かつ複雑さの低いコンテンツには、thinking_levelをminimalにすることで、構図を犠牲にすることなくスループットを高く保てます。 -
スタイル要素のストレステスト。 「夕暮れの岩場の海岸に立つ灯台の水彩イラスト。紙の質感が見えるように、緩いウェット・オン・ウェットの筆致、くすんだインディゴとラストのパレット、手書き風のキャプション欄は空白のまま。」単に「水彩風」と書くのではなく、媒体と具体的な技法の両方を名指しすることで、一連の生成結果の視覚的な一貫性を保てます。
プロンプトを最初からやり直さずに複数ターンで編集する
Nano Banana 2 Liteは、previous_interaction_idを通じた反復的な調整に対応しています。シーン全体を説明し直す代わりに、直前の生成を参照するという仕組みです。典型的な流れは次のとおりです。
- ターン1: 完全なプロンプトでベースとなる画像を生成する。
- ターン2: 「直前の生成を使い、ジャケットの色をバーガンディに変更し、雨に濡れた舗装路の反射を加えてください。」
- ターン3: 「よりタイトな四分の三クロップにズームし、カラーグレードをわずかに暖色寄りにしてください。」
各ターンでは、シーン全体ではなく変更点だけを説明すればよく、Liteの速さを、3つの独立したゼロからのプロンプトではなく、実際の反復ループへと変えてくれます。
保持指示で、変えたくない部分を守る
反復編集で最もよく起きる失敗は、スコープクリープです。1つの変更を頼んだつもりが、3つの変更が返ってくるというものです。明示的な保持指示は、これを防ぎます。「背景は変更しない」や「被写体のポーズと表情は同一に保つ」といった一文を、どの編集ターンにも加えてください。そうすることで、モデルはそれを単なる提案ではなく、厳格な制約として扱います。
ヒント
保持を指示する一文は、求める変更を書いた後、プロンプトの最後に置いてください。「ジャケットをバーガンディに変更する。背景、ポーズ、照明は変更しない」という順序のほうが、制約を先に書くよりも確実に伝わります。
Nano Banana 2 Liteがまだ及ばない部分
計画の際に考慮すべき制限が2つあります。解像度は1Kが上限で、出力できるのは0.5Kと1Kのみ、2Kや4Kへの道はありません。そのため、大判印刷や屋外広告向けの仕事は、より上位のティアに回すべきです。また、LiteはGoogle検索グラウンディングに対応していないため、時事情報やリアルタイムのデータに依存するプロンプトは、実際の情報には基づかなくなります。そうしたプロンプトは別のモデルに送るか、手動のファクトチェックと組み合わせてください。
OmniArtのNano Banana 2に今すぐ引き継げるテクニック
Liteへのアクセスをまだ持っていない場合、ここが重要な部分です。Nano Banana 2(gemini-3.1-flash)はOmniArtの画像ワークスペースで既に利用でき、「新着」「注目」タグが付いています。Liteとプロンプトの文法を十分に共有しているため、これまで紹介したテクニックのほとんどがそのまま通用します。
| テクニック | OmniArtのNano Banana 2に引き継げるか |
|---|---|
| ショット・被写体・設定・照明・カメラのテンプレート | 引き継げる——同じプロンプト構成がそのまま機能する |
| スタイル要素(媒体+視覚的な質感) | 引き継げる |
| 保持指示(「Xは変更しない」) | 引き継げる |
| 参照画像による一貫性の担保 | 引き継げるが、Liteの14枚という上限はAPIティアの仕様として扱い、OmniArtのUI上で確認された上限とは見なさないこと |
thinking_levelの制御 | Lite固有のAPIパラメータであり、現時点でOmniArtのインターフェースがダイヤルとして公開しているものではない |
| 1Kのみという解像度上限 | 該当しない——OmniArtのNano Banana 2はフル解像度に到達できる |
つまり、引き継げるのはそのティア固有の制限ではなく、プロンプトを組み立てる規律そのものです。今日のうちにNano Banana 2で、ショットタイプからカメラアングルまでを組み立てる習慣を身につけておけば、Lite、あるいは今後登場するどのティアがワークスペースに現れたときにも、そのままその力を発揮できます。
3モデルすべてのスペックの詳細な比較については、Nano Banana 2 Lite vs 2 vs Pro:Geminiのどのモデルを使うべきかをご覧ください。また、このリリースの動画側の対となる記事として、Gemini Omni Flashの開発者向けAPI公開:I/O以降の変更点まとめでは、Googleが同時にリリースした内容を取り上げています。
FAQ
Nano Banana 2 LiteはOmniArtで利用できますか?
まだ利用できません。Googleは2026年6月30日にNano Banana 2 Lite(gemini-3.1-flash-lite-image)を発表し、現時点ではGoogle AI StudioとGemini APIを通じて利用できます。その一つ上のティアであるNano Banana 2は、OmniArtで今すぐ利用できます。
Nano Banana 2 LiteとNano Banana 2の実際の違いは何ですか?
主に速度と解像度です。Liteは1K画像あたり$0.034で約4秒で生成できるのに対し、Nano Banana 2はその約2.7倍の時間がかかります。その代わりに、Liteは解像度が1Kまでで、2Kや4Kはなく、Google検索グラウンディングにも対応していません。
なぜ「lite」ティアのほうが、フラッグシップより多くの参照画像に対応しているのですか?
これは見落としではなく、正真正銘のトレードオフです。Liteは1回の生成につき最大14枚の参照・オブジェクト画像を受け付けますが、Nano Banana 2はオブジェクト10枚とキャラクター4枚です。案件が4K出力よりも大規模な参照セットに依存している場合は、Liteのほうがより適したツールです。
Nano Banana 2 Liteで4K出力を得られますか?
いいえ、できません。Liteの最大解像度は1Kで、サポートされている出力は0.5Kと1Kのみです。2Kや4Kが必要な場合は、Nano Banana 2またはNano Banana 2 Proを使用してください。
Nano Banana 2 LiteはGoogle検索グラウンディングに対応していますか?
いいえ、対応していません。Nano Banana 2は対応していますが、Liteは対応していません。時事情報やリアルタイムのデータに依存するプロンプトは、グラウンディングに対応したモデルに送るか、手動のファクトチェックと組み合わせてください。
Nano Banana 2 Liteで複数ターンの編集を行うにはどうすればよいですか?
previous_interaction_idを使って直前の生成を参照し、望む変更点——色の変更、クロップ、照明の調整など——だけを説明してください。「背景は変更しない」といった明示的な保持指示と組み合わせることで、頼んでいない部分をモデルが変更してしまうのを防げます。
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Nano Banana 2 Liteはまだワークスペースにはありませんが、それが評価するプロンプトの規律——具体的な被写体、名指しされた照明、明示的な保持指示——は、OmniArt上のNano Banana 2からより良い結果を引き出すためにも、まさにそのまま役立ちます。画像ワークスペースを開き、ショットタイプからカメラアングルまでのテンプレートをNano Banana 2で実行し、気に入ったヒーロー画像ができたら、それを写真から商品動画へのワークフローで動画ワークスペースに持ち込んでください。モデル横断のプロンプト構成については、より良いプロンプトの書き方を、フラッグシップ同士の詳しい比較については、GPT Image 2 vs Nano Banana 2をご覧ください。
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